学校の悲しみ

学校の悲しみ

タイトルが素晴らしい。
学校には様々な悲しみがある。
著者の悲しみは劣等生が持つものだが、劣等生でなくとも悲しみはあるものだ。
僕の悲しみは数学の悲しみ・封建的な教育に対する悲しみなどなど…
劣等生だった著者は国語の教師になった。
そして、劣等生に文法を教え、名文を暗誦させ国語力を磨き自信を回復させる。
劣等生だった子ども時代のことや教師になり出会った劣等生たちのこと、著者の愛情や真摯さがとても印象的だ。
劣等生が劣等生になってしまうのは本人の責任ではない。
親や教師がぐるになって手を打たず放置。
無作為の作為ってやつだ。
著者のような熱心な教師に出会えた子どもはとても幸福だ。
世の中こんな教師ばかりでないから悲しみが無くならない。